6月15日、弘法大師空海、讃岐国多度郡屏風浦、すなわち現在の善通寺の地に誕生する。父は佐伯氏。母は阿刀氏。〈三教指帰、大師御行状集記、弘法大師大師御伝、空海僧都伝、真俗雑記、御遺告〉

弘法大師空海、御父田君卿の園林四丁四方を、三寶に供養して伽藍の地とす。臘月（陰暦12月）朔日、斧始ありて、尾背山より木材を運ぶ。〈多度郡屏風浦善通寺記〉
善通寺の創建

6月15日、善通寺の伽藍落慶す。〈多度郡屏風浦善通寺記〉

この年、大風により、五重塔一基、三間一面の常行堂一宇が顛倒する。〈東寺百合文書〉

西行法師、善通寺に数年間止住する。〈山家集〉

6月20日、九條良経、善通寺・曼荼羅寺を東寺に付属させる。〈善通寺文書、隨心院文書、東寺百合文書〉

法然上人、善通寺を訪れる。〈法然上人行状絵図〉

この年、後鳥羽上皇の院宣により、瞬目大師像上洛し、模写される。〈南海流浪記〉
8月、国守藤原資隆、生野郷見作田六町を善通寺御影堂に寄進。〈善通寺文書〉

九條道家、瞬目大師像を京都において模写させる。〈南海流浪記〉
知行国主、大炊御門頼実、多度郡良田郷の免田三町歩を寄進する。〈善通寺文書〉

5月19日、朝廷、東寺の申請により、善通寺・曼荼羅寺を東寺領とし、隨心院門跡に付属させる。〈善通寺文書〉

行蓮上人、弘法大師御誕生所にて、木像御影を造立す。〈南海流浪記〉

誕生院建立。道範を阿闍梨として鎮壇法会をおこなう。〈南海流浪記〉

3月1日、後宇多上皇、勅願に准じて善通寺五重塔を再建すべきことを隨心院門跡に伝える。〈善通寺文書〉

この年、後宇多法皇の遺告により、善通寺・曼荼羅寺および誕生院の本寺を隨心院より大覚寺に改める。〈大覚寺文書〉

7月28日、中興の祖、宥範、善通寺東北院に居住す。〈贈僧正宥範発心求法縁起〉

7月28日、中興の祖、宥範、善通寺東北院に居住す。〈贈僧正宥範発心求法縁起〉

6月14日、神真誡、某所一分地頭職二段を善通寺誕生院に寄進する。〈善通寺文書〉

この頃、誕生院宥範、五重塔などの諸堂を再興する。〈贈僧正宥範発心求法縁起〉

4月4日、北朝の文殿、隨心院と大覚寺の相論を裁定し、大覚寺末寺となっていた善通寺を隨心院に返すことを注進する。〈善通寺文書〉
5月28日、光厳上皇、隨心院の善通寺管領を認める。〈善通寺文書〉
7月20日、幕府の認可により、宥範僧正が初代誕生院住職に任命される。〈善通寺文書〉

12月10日、足利尊氏利生塔建立。宥範僧正が供養導師をつとめる。〈贈僧正宥範発心求法縁起〉

7月25日、守護細川頼之の弟賴元、寺領および免田の押領停止、守護使入部停止、境内殺生禁断などを定めた興行条々を発す。〈善通寺文書〉

9月2日、塔婆領として鵜足郡井上郷公文職が寄進される。〈善通寺文書〉

この年、宥源、隨心院から善通寺奉行ならびに弘田郷所務職に任じられ、一円保と弘田郷の請負代官となる。〈善通寺文書〉

10月20日、三好実休の兵火により、伽藍焼失。〈讃岐国大日記〉

正月22日、生駒親正、二十八石を善通寺誕生院に寄進する。〈善通寺文書〉
7月18日、生駒一正、三十五石を善通寺誕生院に寄進する。〈善通寺文書〉